坂下雅文
福井大学医学部 耳鼻咽喉科
発表演題: 研究者にはコミュニケーション力が大切!研究は共同作業ということを学びました
私は2013年の2月からおよそ2年、米国シカゴ、ノースウェスタン大学、アレルギー・免疫学、ロバート・シュライマー博士のラボに留学しました。慢性副鼻腔炎の病態解明がテーマです。妻と生まれたばかりの娘と共に過ごしました。日本を出発する際に「1に家族、2に家族、3,4がなくて5に研究」が大切と、仕事優先で働きすぎる日本のスタイルにくぎを刺されましたが、欧米の友人からも家族と過ごす時間を大切にすることを学びました。
ラボでは研究の進捗を披露する機会が定期的にあり、その発表の場が自前のラボ内、同じ分野のラボの集まりの会、違う分野のラボの集まりの会などとメンバーや数の違った人の会がありました。そこでは大学院生から、若手、大物研究者までが活発に意見交換をするので、その意見を書き留めておくことで論文のディスカッションが自然と出来上がっていきます。ラボのボスは「早く研究者を独立させること」が自分の仕事と、研究内容の指導以外に、仕事仲間を作りやすい環境を整えていました。ラボで新しいテーマに取り組む際にはその分野のエキスパートを招待して日中に講演をしてもらい、その後は大学院生や若手研究者らが個別に短時間自分の研究内容をその人に披露し、アドバイスを受ける。共同研究や、その後の就職先としてコンタクトを取っていく。そんなことが日常的に行われており、研究者の態度として人と話すということが重要だと改めて学びました。
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